ぴぃたろうちゃんは、6歳の男の子です。7月に来院した際に、ろう膜が茶色になっているのが見つかりました。レントゲン検査を行なったところ、精巣は大きくなっていませんでしたが、上腕骨に骨髄骨が見られたため、精巣腫瘍と診断しました。腫瘍が大きくならないうちに、手術を行なうことになりました。
手術は、まず腹壁をT字切開にて開腹しました。次に腸を除けて精巣を確認したところ、右の精巣が腫瘍化していました。摘出を試みましたが、身体が小さいため術野が小さく、摘出するに必要なスペースを確保できないため、精巣靭帯に止血クリップを掛けて血流を遮断し手術終了としました。

退院時のぴぃたろうちゃんです。今回摘出はできませんでしたが、腫瘍への血流が遮断できたため、成長を遅らせる効果が期待できます。今後は定期的に精巣状態の経過を見ていきましょう
