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嘴とアイリングの血色が薄いブンチョウ

嘴とアイリングの血色が薄いブンチョウの症例のご紹介です。

ブンチョウの嘴とアイリングの血色が薄くなることはしばしば見られます。

ブンチョウは歳をとると嘴とアイリングの血色が薄くなることが多いです。しかし薄くなってきたからお年せいと様子を見てはいけません。下の画像をご覧ください。

DSC02893.jpg
この仔は6歳4ヶ月の男の子です。嘴とアイリングの血色が薄くなっています。

虎鉄ちゃん
こちらは健康な1歳5ヶ月のブンチョウの男の子です。嘴とアイリングの血色がいいですよね。

嘴とアイリングの血色が薄くなるのは、次のような原因があります。
1、出血による貧血
2、敗血症による貧血
3、腎不全による貧血
4、心機能低下による低血圧
5、脂質異常症による毛細血管血流低下
6、老化による毛細血管血流低下

大きく分けると血が足りないか、血の巡りが悪いかということになります。

症例の画像のブンチョウさんは、血液検査を行いました。その結果、ヘマトクリット値低下、総白血球数上昇、尿酸値上昇が見つかりました。

診断は、敗血症および腎不全による貧血となりました。

敗血症とは、感染によってさまざまな臓器の機能不全が現れる病態です。溶血や臓器不全によって貧血が起こります。

感染の主な原因は、免疫力の低下です。環境細菌、腸内細菌、抗酸菌などが感染します。

免疫力低下の原因には、栄養不足、運動不足、日光浴不足、急激な温度変化、孤独ストレス、換羽、老化などがあります。

予防としては、ストレスのかからない健康的な生活という当たり前のことになります。

最近、嘴とアイリングの血色が薄くなってきたなと思いましたら、油断せず早めに血液検査を受けるようにしましょう。
テーマ: 小鳥大好き | ジャンル: ペット